お家でインゲンマメ栽培をしてみませんか?ちょっとしたコツさえ知っていればインゲン栽培は難しくありません。インゲン栽培が初めての方に分かりやく育て方をレクチャーします。インゲン栽培にチャレンジしましょう!
Contents Menu
・インゲンマメの育て方
・栽培カレンダー
・栽培のコツとポイント
・インゲンマメのプランター栽培
・種から育てる(種まき)
・苗の植え付け方
・間引きのタイミング
・支柱の立て方
・水やりの仕方
・追肥のタイミング
・インゲンマメの収穫時期
・育て方まとめ
・インゲンマメの病害対策
・インゲンマメの害虫対策
インゲン栽培
難易度 ★★☆☆☆
インゲンマメは中南米から17世紀に中国を経由して日本に渡ってきた野菜と言われています。
インゲンに含まれる栄養価はV.B・カロチン・カリウム・食物繊維などで、ビタミン・ミネラルが豊富な健康野菜です。
インゲンにはつるあり種とつるなし種があります。つるなし種を選べば支柱を立てる必要がありません。スペースが限られてしまうマンションのベランダなどでインゲンマメを栽培するならつるなし種がおすすめです。
インゲンは栽培管理が少ないつるなし種の方が育てやすいので、家庭菜園初心者は「つるなしインゲン」からチャレンジしてみましょう。
科目 |
マメ科 |
連作障害 |
あり(2~3年) |
土壌酸度 |
pH6.0~6.5 |
栽培スペース |
畝幅1m×1m |
発芽適温 |
20~30℃ |
生育適温 |
22~28℃ |
種まき時期 |
4月~6月 |
発芽日数 |
種まきから4~7日 |
苗植え付け時期 |
4月下旬~6月 |
収穫時期 |
種まきから約3か月 |
インゲンの種まき時期は4月中旬~6月
苗の植え付けは5月~6月
収穫時期は種まきから約60日
インゲンを栽培するときのプランターサイズですが、標準タイプ(60㎝程度)以上の深型ものを利用して育てましょう。
インゲンマメは長期間に渡り収穫するので、根群を深く張らせるために深型のプランターを利用するのです。
インゲンマメの用土配合は
赤玉土6.5に対して腐葉土が2.5、それにバーミキュライト1を配合します。それに石灰(用土10ℓに対して10g)混ぜます。
植え付けの1週間前に元肥(化学肥料を用土10ℓに対して10~30g)を入れておくようにします。
インゲンマメをプランターで育てる場合は、排水性の高い用土で育てることが病気の発生を防ぐ最大のポイントになります。
プランターや植木鉢でインゲンマメを育てる時は、まし土(途中で土を足す作業)や水やり・降雨で周辺に土がこぼれてしまうことがあります。
最初に入れる用土の量は8分目くらいまで(淵から5~8㎝ほど低く)にしておきましょう。
プランター栽培で一番大切な作業は土入れです。一度に全ての土を入れずに空気と水がうまく通るように多層構造を目指しましょう。
プランター全体に水分と空気が行き渡り、野菜が元気に育つ環境を作れるかがポイントです。
作業手順
1.プランターの底に鉢底石(赤玉土大粒)を2~3cmほど敷き詰めます。
2.栽培用土を5cmほど敷き詰め、5本の指を立てて土に穴をあけるように隅々まで土を詰めます。手のひらで押さえつけないように。
3.堆肥と有機肥料、または化成肥料を入れ5cmほど栽培養土を2の手順と同じようにして入れます。
4.プランターの半分まで栽培用土を入れたら、水をたっぷりとかけます。
6.2と3の手順を2回ほど繰り返してプランターの7分目まで栽培用土を入れます。
7.最後に水をたっぷりとかけてプランターの底から水がスムーズに流れ出るかを確認してみましょう。
4月中旬頃から6月中旬頃までに種をまきますが、インゲンマメは多湿・高温・乾燥に弱い為、真夏は実付きが悪くなります。
地域ごとの収穫時期の気温を考えて植える時期を決定しましょう。インゲンマメの発芽適温は20~30℃です。
プランターや畑に種をまいて育てる場合は、株間を20~30㎝、畝間は90㎝ほど取ります。
インゲンマメの種をまく場所に瓶の底などで深さ1㎝の円形のくぼみを作り、つるなし種は3~4粒ずつ、つるあり種は2~3粒ほど、種が重ならないように注意して種を蒔いてやります。
種をまいた後は覆土をして、手で軽く押さえて種と用土を密着させるようにしてやりましょう。盛土の量が多すぎると光量不足で発芽率が下がることがあります。
種を植えた後は乾燥に注意して発芽するまでの間はたっぷりと水を与えて用土が乾燥しないように注意しましょう。
インゲンマメは種まき後、約1週間から10日~14日ほどで発芽します。
上手く発芽しない時は気温・水やりなど発芽の条件を見直してみましょう。
本葉が3~4枚になった時が間引きのタイミングです。元気の良い苗を2本残して1箇所に2本立てにしてやりましょう。
インゲンマメの種を上手に発芽させたいならポットまきがおすすめ。直播きする場合に比べると管理が簡単です。
1つのポットに種を2~3粒ほど蒔いて、本葉が2枚のときに1本立てにして、4~5枚になるまでポットで育苗します。
インゲンマメの植え付けは気温が20℃を超えてから。5月から7月までとなります。
本葉が4~5枚になった頃に株間を30㎝ほど確保して植え付けましょう。1本立ては少し狭めに株を植えます。
苗を植え付けた後はたっぷりと水やりを行い、そのあと2日ほどは根の発育を促すため水やりはしません。3日目以降から水やりを再開しましょう。(高温期は苗の状態をみて水やりを再開してください。)
弦ありのインゲンマメは間引きを行った後に支柱を立ててやります。支柱は合掌式としますが、家庭菜園で育てる時は写真の様なネットを支柱の間に張って育てると管理が簡単になります。
弦無しインゲンの場合は支柱は基本的には必要ありませんが、苗が小さいうちは風邪などで茎が折れてしまう事がありますので、低い支柱を立ててそれに茎を結んでおくと良いでしょう。
弦ありのインゲンマメは草丈が2~3mにも成長します。支柱は長めのものを利用するようにしましょう。
合掌式の場合は交点を低めの位置にして弦同士が絡まないように成長させていくようにしましょう。インゲンは風通しを良くすることが大切です。
インゲンマメは比較的多湿を好む野菜ですが、花に直接雨が当たると受粉がうまく行われないので開花が始まったら雨には注意が必要です。
また、水やりが不十分だと花が落ちてしまいます。水やりの回数を多めにして花に直接かからないようにすればOKです。
開花が始まったら、畑で育てる場合は敷き藁や腐葉土、プランターで育てる時は新聞紙などで株元をマルチングしてやると管理が楽になるでしょう。
インゲンマメはマメ科の中でも比較的多くの肥料を必要とする種類です。
蕾が膨らみ始めたら化成肥料を約10gほど株の周りにパラパラっと撒いて株もとに周辺の土と一緒に寄せてやります。
肥料をやりすぎるとつるボケといって実が付かない状態になるので、適量を適期に与えることが上手に育てるポイントになります。肥料のやりすぎには注意しましょう。
インゲンマメは開花後10日~15日くらいが収穫の適期となります。莢の長さが10~15㎝の頃の若莢が一番おいしい頃合いです。
収穫の仕方ですが、手でもぎ取るか、ハサミやナイフを使って丁寧に莢の根元を切り取って収穫します。
収穫後はの使った道具や手は消毒するか丁寧に洗って、他の野菜から病気をうつさないように対策しましょう。
開花が始まると次々に実がなります。採り遅れるとすぐに実が大きくなってしまいます。実を大きくし過ぎると株が弱って収穫量が減ってしまう原因になります。
また、実を大きくしようと収穫のタイミングが遅れると、莢が固くなってしまいます。莢だけが膨らみ実が膨らむ前に収穫するのが美味しい時期を見逃さないポイントです。
インゲンはマンションのベランダやスペースが狭い場所でのプランター栽培では、支柱のいらないつるなし種がおすすめ。
種まき後は水やりを十分に行って発芽するまでの乾燥には十分に注意しましょう。芽が出た後もしばらくは水やりを多めにします。
開花が始まったら花粉の付きが悪くなるので、花に直接水が掛からないよう、株元を中心に丁寧に水やりするようにしましょう。開花が終わって実を全て摘み取ったら収穫は終了です。
インゲンマメは梅雨時期に病気が集中して発生します。
インゲンマメが掛かりやすい病気は「炭疽病」や「菌核病」などです。
インゲンマメに発生する病気の特徴は高温多湿によるものです。病気を防ぐには、株元の採光を良くして通気性を高めてやることで予防することが出来ます。
万が一、病気が発生したときは早期治療を心がけましょう。
インゲンマメを栽培する時に発生しやすい害虫は、アブラムシ類、ハダニ類、ハモグリバエ類、フキノメイガです。
アブラムシ類、ハダニ類、ハモグリバエ類はそれぞれ薬剤で防除出来ます。
害虫を見つけたら早期対策を行いましょう。そのまま放っておくと食害などで葉や実が傷んで収穫量に影響を与えてしまいます。