イチゴの栽培方法。ちょっとしたコツさえ知っていればイチゴ栽培は難しくありません。イチゴの栽培が初めての方でも分かりやく育て方をレクチャーします。このサイトを見てイチゴ栽培にチャレンジしてみましょう!
イチゴ栽培
難易度 ★★★☆☆
イチゴはバラ科の植物です。
採れたての甘酸っぱくて瑞々しいイチゴを家庭菜園でぜひ育ててみましょう。
イチゴの栽培期間は長いので病気や害虫の管理が大変ですが、家庭菜園中級者以上の方なら問題なく育てられます。
1つの株からランナーが伸びて次々と子苗が生まれ何年も栽培できるお得な野菜です。
科目 |
バラ科 |
連作障害 |
あり(3~4年) |
土壌酸度 |
pH6.0~6.5 |
栽培スペース |
30cm×30cm |
発芽適温 |
18~25℃ |
生育適温 |
15~22℃ |
苗植え付け時期 |
9月中旬~11月上旬 |
収穫時期 |
種まきから約3か月 |
イチゴの育てやすい品種には「宝交早生」「ダナー」「タンゴ」などがあり、中でも「さちのか」は甘味がありとても人気があります。
家庭菜園で育てる場合は、簡単に育てられる露地栽培用の品種を選ぶことがイチゴを上手に育てるポイント。
苗を選ぶときは、葉の裏側にあるクラウンが太いもので茎が丈夫な苗を選び、ウイルスフリーと書かれた苗を購入するようにしましょう。
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イチゴの植付時期は9月下旬から
収穫時期は5月上旬から。
イチゴを栽培するときのプランターサイズは標準タイプ(60㎝程度)以上のものを使用しましょう。
子苗が増えることも考慮して写真の様な積み重ねて使えるプランターもお勧めです。
イチゴの栽培用土は市販の実もの野菜用の培養土を利用するのが便利です。
自分で作る時は
赤玉土7:腐葉土2:バーミキュライト1、それに石灰を用土10ℓ当たり10gと化学肥料を用土10ℓ当たり10~30gを混ぜ合わせます。植え付けの2週間前には土作りを済ませておきましょう。
プランターに入れる用土の量は、ウォータースペースを残して、鉢の淵から3㎝程度にしておきます。
畑で栽培する時は畝の幅60~70cm、高さは約20cmとして下さい。
用土の表面は必ず平らにしておきましょう。表面にくぼみなどがあると水が溜まりナメクジなどの住処となって葉が食い尽くされてしまう原因になるからです。
プランター栽培で一番大切な作業は土入れです。一度に全ての土を入れずに空気と水がうまく通るように多層構造を目指しましょう。
プランター全体に水分と空気が行き渡り、野菜が元気に育つ環境を作れるかがポイントです。
作業手順
1.プランターの底に鉢底石(赤玉土大粒)を2~3cmほど敷き詰めます。
2.栽培用土を5cmほど敷き詰め、5本の指を立てて土に穴をあけるように隅々まで土を詰めます。手のひらで押さえつけないように。
3.堆肥と有機肥料、または化成肥料を入れ5cmほど栽培養土を2の手順と同じようにして入れます。
4.プランターの半分まで栽培用土を入れたら、水をたっぷりとかけます。
6.2と3の手順を2回ほど繰り返してプランターの7分目まで栽培用土を入れます。
7.最後に水をたっぷりとかけてプランターの底から水がスムーズに流れ出るかを確認してみましょう。
イチゴには春植えと秋植えがありますが、早く収穫を楽しみたいのなら秋植えか四季なりという春に植えて夏から収穫できる品種がおすすめです。
一季なりという品種を春植えすると、収穫までに1年以上かかり、害虫や病気の発生も多くなるため、初心者にはあまりお勧め出来ません。
イチゴの苗は深植えし過ぎると生育が遅れてしまうため、クラウン(成長点となる新芽の部分)が少し隠れる程度の浅植えにしてやりましょう。
'「ランナー」と呼ばれる親株から伸びて地面に付くと子株をつける弦があるのですが、イチゴはこのランナーの伸びる側と反対側に果実を付けます。
苗を植え付ける時はランナーの跡をプランターの奥側にして植え付けると収穫がしやすくなるので覚えておきましょう。
ポットから取り出す時は根鉢を壊さないように裏の穴に指を入れて苗を押し出すようにして抜き取りましょう。
鉢底部分の根が多く絡まっている時は、用土に良くなじむように少し根鉢を崩してから植え付けると成長が良くなります。
根鉢より少し大きな植え穴を空けてその中に苗をそっと置きましょう。
そのあと周りの用土を株もとに寄せてクラウンが少し隠れる程度に覆土します。
畝で育てる時は株間は30cm、条間30~40cmの2条植えとします。
収穫しやすくするために、ランナーの跡を畝の内側に向けて苗を植え付けるようにしましょう。
3月中頃になると新葉の生育が始まります。冬の間に出た枯れた葉や変色し萎れかけの葉は、新葉の発生を促すためにも早めに摘み取りましょう。
1株当たり4~5枚だけ元気な葉を残すようにします。
暖かくなるとランナーがどんどん伸びてきますが、実を大きく育てる為に収穫前と収穫中に伸びるランナーは全て摘み取ってください。
イチゴは寒さや低温にはとても強い野菜ですが、厳寒期に咲いた花や蕾は霜に当たると傷んで実を付けることはありません。
苗を大きく育てる為にも3月中旬ごろまでに咲いた花や蕾は摘み取りましょう。
摘花と摘蕾をしっかりと行って茎を太く育てる事が出来れば後の収穫量がぐんと増えます。
イチゴの花は4月に入ると開花し始めます。
イチゴの花粉は昆虫などによって運ばれますが、街中で育てる場合は受粉が上手くいかない事があります。
ブラシの先や耳掻きの羽毛の部分を花の中心部を軽くこするようにして受粉させます。
受粉が上手くいかないと奇形果になるので、ベランダなど昆虫が少ない場所で育てる場合は人工的に授粉を行ってやりましょう。奇形果があれば早めに全て取り除くようにします。
イチゴの苗を植え付けた後はたっぷりと水やりを行ってください。その後の水やりですが、用土の表面が乾いた時にたっぷりと与えましょう。株元が白くならない様に注意が必要です。
水やりの時は病気の発生を抑えるために、用土の跳ねが葉の部分にかからないよう注意して水やりをしましょう。跳ね返り防止に株元へもみ殻などを蒔いておくのもいいでしょう。
イチゴは冬の間も用土の表面が乾いたら水やりを行いましょう。
イチゴの追肥は3回行いましょう。1回目は生育を開始する前の2月下旬ごろに1株当たり化成肥料5g施します。
2回目の追肥は花が咲き始めた頃に同量施しましょう。
3回目の追肥は秋、新苗が活着した11月上旬から中旬頃に同量を施します。
イチゴは肥料にとても弱いので、株から少し離れた場所にパラパラっと地面に撒いて用土に混ぜ込むようにして与えましょう。畑で植える場合は畝の中央(株間の中央)に直線で蒔きましょう。
イチゴは根が弱く肥料あたりしやすいので、強い肥料を与えないように注意します。ホームセンターやネットではイチゴ専用の肥料が売っていますのでそれを利用するのも良いでしょう。
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イチゴの摘み取りは5月中旬から6月中旬頃までで、開花してから約30日程度で収穫することが出来ます。
収穫は適期行って熟しすぎないうちにヘタの近くをハサミで切り取りましょう。摘み取る際は果こうを傷つけないように注意しましょう。
実が赤く色付いてくると鳥が狙ってきますので、防鳥ネットを張るなどして対策をしましょう。
収穫が始まる頃にはランナーが伸びて子株が出来てきます。
この子株は来年以降の親株として利用できるので株分けをしましょう。
収穫が終わる6月下旬ごろに太くて生育の良いランナーを残しておいて子株を育てておきます。
ランナーに付いた子株はランナーから切り離さずに培養土をいれたポリポットや小箱の上においてスタップルや針金を曲げたもので固定してやります。
しばらくすると根が張り出しますので、しばらくそのままで育てましょう。
根がしっかりと根付いたら子株の根元からランナーを親株側2~3㎝残してハサミで切り取ります。切り取った子株はポリポットや植木鉢などで育てて、秋に植え付けましょう。
子株は親株から見て最初のものは病気などを受け継いでいる可能性があるので利用しないで、2番目以降の子株を利用するようにしましょう。
イチゴは寒さに強い野菜ですが乾燥に弱いので、冬の間の水やりを欠かさないようにします。
また真夏の高温と乾燥にも弱いので、株が萎れるときは、日よけを行うなど対策をしっかりと行いましょう。夏の水やりは気温の低い朝または夕方に、たっぷりと与えるようにします。
冬の間はマルチングや寒冷紗のトンネル掛けを行って苗が凍害をうけないよう注意しましょう。ベランダなどで栽培する時は寒風に当たらない場所に移動させるなどして下さい。
イチゴによく発生する病気はうどんこ病です。一見うどんこ病と分からないのですが、葉の裏や果実などが白くなっていたらうどんこ病を疑いましょう。
イチゴのうどんこ病は茎や葉が茂りすぎの時に良く発生します。冬の間に茂りすぎた葉は必ず切り取っておきましょう。
イチゴに良く発生するその他の病気に「灰色かび病」があります。この病気は実がなりだす頃に雨が多いと良く発生します。
実がなっている間は雨の当たらない場所で育てるか畑で育てる場合はトンネル掛けを行って病気の発生を抑制しましょう。
うどんこ病も灰色かび病も発生を確認したら薬剤の散布を行いましょう。
イチゴを栽培する時に発生しやすい害虫はアブラムシです。
アブラムシは春と秋に発生しますので発生を確認したら薬剤を散布しましょう。薬剤を利用したくない方はシルバーマルチやシルバーテープを利用して害虫の飛来を予防しましょう。