ニンジンをプランターや畑で上手に栽培してみましょう。コツを知っていればミニニンジン作りは簡単。ニンジン栽培が初めてでも分かりやすく育て方をレクチャーします。このサイトを見てミニニンジン栽培にチャレンジしてみましょう!
ニンジン栽培
難易度 ★★★☆☆
ニンジンはセリ科の野菜で、温度の適応性の幅が広く、春植えと夏植えが出来る根野菜です。ミニ人参は長さによって三寸ニンジン、四寸ニンジンなどがあり、ミニキャロットとも呼ばれています。
ニンジンは普通のニンジンに比べて短いので、プランター菜園に向いています。夏植えの方が病害虫の被害が少なく初心者向け。品種は春植え用と夏植え用があるので注意しましょう。
ニンジンに含まれる栄養価は、ビタミンA(カロチン)をはじめ、ビタミンC・カリウム・カルシウム・食物繊維が豊富に含まれる健康野菜です。
科目 |
セリ科 |
連作障害 |
あり(2~3年) |
土壌酸度 |
pH6.0~6.5 |
栽培スペース |
畝幅0.1m×0.1m |
発芽適温 |
15~25℃ |
生育適温 |
15~20℃ |
種まき時期 |
3~4月,6~8月 |
発芽日数 |
種まきから7~10日 |
収穫時期 |
種まきから約2.5か月 |
春の種まきは3月下旬~4月上旬
収穫は6月上旬~7月中旬
夏の種まきは7月中旬~8月下旬
収穫は11月上旬~12月下旬
ニンジンはプランター菜園で人気の野菜です。育てやすいミニ品種は種類も豊富。ホームセンターには様々な品種が販売されています。
ベランダ菜園で育てやすいニンジンの品種は「ベビーキャロット」「ピッコロ」「短根ニンジン」などがあります。
春植え品種と夏植え品種があるので、植える時期にあった品種を選ぶことが上手に育てるポイントです。
楽天市場で人気のニンジンの種はこちら(クリック)
amazonで人気のニンジンの種はこちら(クリック)
プランター栽培で一番大切な作業は土入れです。一度に全ての土を入れずに空気と水がうまく通るように多層構造を目指しましょう。
プランター全体に水分と空気が行き渡り、野菜が元気に育つ環境を作れるかがポイントです。
作業手順
1.プランターの底に鉢底石(赤玉土大粒)を2~3cmほど敷き詰めます。
2.栽培用土を5cmほど敷き詰め、5本の指を立てて土に穴をあけるように隅々まで土を詰めます。手のひらで押さえつけないように。
3.堆肥と有機肥料、または化成肥料を入れ5cmほど栽培養土を2の手順と同じようにして入れます。
4.プランターの半分まで栽培用土を入れたら、水をたっぷりとかけます。
6.2と3の手順を2回ほど繰り返してプランターの7分目まで栽培用土を入れます。
7.最後に水をたっぷりとかけてプランターの底から水がスムーズに流れ出るかを確認してみましょう。
ニンジンは直播きが基本です。苗の移植は出来ないので、畑に直接種をまいて育てましょう。
種は吸水性が悪いので植え付け前と植えつけ後にたっぷりと水やりをしましょう。種をまく前日に一昼夜、水に浸してから種をまくと発芽しやすくなります。
ニンジンの種は棒などを使って、深さ1㎝の蒔き溝を作って5㎜~1㎝間隔で種をまきます。大型のプランターで2列に植えるときは、条間を20㎝以上確保して種をまきましょう。
露地栽培でニンジンを栽培する時は、条間は20~30㎝で2条にして筋まきとします。
ニンジンの種はとても小さいので、種がコーティングされている「ペレット種子」を利用すると種を蒔きやすくおすすめ。
ニンジンは好光性種子。発芽するのに光が必要で、用土を深く被せると発芽が悪くなります。覆土は1~2㎜ほどにしましょう。
覆土した後は手のひらで上から軽く押さえて、被せた用土と種を密着させます。用土の表面を押さえておかないと、水やりの時に種が表面に出て発芽しない原因になることがあるので注意しましょう。
ニンジンは種をまいた後は発芽するまでの間は十分な水やりをするのがポイント。
水切れを起こすと発芽がうまく揃いません。発芽までの1週間から10日間は土を乾かさないようにします。
水やりをするときは低い位置から与えましょう。高い位置から強く水をかけてしまうと、まいた種が土の表面に浮き出てしまいます。
水やりは丁寧に行いましょう。
ニンジンの種は乾燥にきわめて弱い性質をしています。
水やりが終わったら、新聞紙や不織布などを上に被せて種を乾燥から守ってやりましょう。
水やりは不織布の上から行います。発芽した後は早めに不織布を取り除きましょう。
ニンジンの間引きは、合計で2~3回に分けて行いましょう。幼苗期は成長が遅いので、急いで間引く必要はありません。
ニンジンは株と株の間隔が狭いと競い合って根を深く張ろうとする性質があります。
隣の葉が触れ合うようになった頃に間引いてやりましょう。よく整った生育の良い株を残すのが間引きのポイントです。
1回目の間引きは本葉が2~3枚になった頃で、その頃の株間は2~3㎝程度になるよう間引きます。
本葉が5~6枚に成長した時に2回目と3回目の間引きを行います。株間が8~10㎝になるように間引きましょう。
生育のよい苗を残して1本立ちにします。株元を抑えて残す株を傷めないように丁寧に引き抜きましょう。間引き菜はサラダとしても利用できます。
2回目の間引きの後に追肥(1株当たり化成肥料3~5g)を与えて同時に土寄せを行います。指先で土をほぐすようにして土を耕し、雑草も同時に取り除いておきましょう。
ニンジンの種は乾燥に非常に弱く、種を蒔いた後は目が出そろうまでは土が乾かないようにこまめな水やりが必要です。
芽が出た後の水やりは土が乾いた時に与える程度で構いません。
幼苗時期に成長が遅いからといって、必要以上に水やりをしても成長は早くなりません。水のやり過ぎはむしろ病気の発生を助長するので、適度に与えるように心掛けましょう。
ニンジンは種を植えてすぐは肥料の吸収が悪く種を蒔いて50日前後から肥料の吸収が良くなります。その頃までは与える必要はありません。
ニンジン追肥は間引きのタイミングで追肥を施します。
1回あたりの肥料の量ですが、化成肥料を1株あたり3~5gほど与えましょう。株元に肥料を撒いて周辺の土を株もとに寄せておきます。
ニンジンの2回目以降の追肥は間引きのタイミングで与えましょう。
追肥の量は1回目同様に化成肥料を1株あたり3~5gほど与えます。
色が青くなるので追肥の度に周辺の土を株もとに寄せておきましょう。
ニンジンをプランターで育てる時は、水やりを兼ねて1週間に1回液肥を与えてもかまいません。
ただし裂根の原因になるので、液肥の場合は用土の乾燥と多湿を繰り返さないように与えましょう。
ニンジンは他の野菜に比べて与える肥料の量が多くなるため、株の周辺に雑草が良く生えます。
雑草をそのままにしておくと、苗の成長が阻害されたり、害虫の住処になったりします。
雑草は小さなうちなら、スコップなどを使って用土の表面を掻くようにするだけで簡単に除去できます。大きくなる前に引き抜くようにしましょう。
ニンジンの収穫までの日数は品種によって違いますが、種をまいてから70~90日ほどで収穫できます。
見た目の目安は、用土から出ている根の上部が親指大になった頃(普通のニンジンは方の部分の直径が4~5cmになった頃)です。
葉が茂ってくる頃も収穫適期の目安になります。株が込んでいる所から間引いてみて根の大きさを確認してみましょう。
ニンジンは品種にもよりますが長さ10㎝前後が美味しいサイズです。(普通のニンジンは12~15cm)
ニンジンの収穫方法ですが、葉っぱの根元をぐっとつかんで一気に上に引き抜きましょう。
ニンジンは収穫後は葉の部分を切り落として保存します。葉をつけたままにしておくと、根の栄養が葉に奪われて品質が落ちる原因になってしまいます。
ニンジンは収穫のタイミングが少しでも遅れると、太くなりすぎて根が割裂します。
春まきはトウ立ちしやすく種まきが遅れると花が咲いてしまうことがあります。
ニンジンは花が咲くと根が生長しないので、種まき時期を守り、とう立ちする前に収穫しましょう。初心者には夏まきがおすすめです。
ニンジンは気温には適応性がありますが、冷涼性の気候を好む野菜です。
成長してからは夏の暑さに弱くなるので春植えは夏前に収穫できるように種まきをしましょう。
ニンジンが緑化するのは土寄せが不足している時です。肩が出過ぎていたらその都度まし土を行いましょう。
ニンジンにはキアゲハの幼虫が発生します。キアゲハは葉を食い荒らす害虫で幼苗期は数日で葉がなくなることもあります。幼虫を見つけたらすぐに駆除しましょう。
ニンジンに発生するその他の害虫は、ネキリムシ、ヨトウガ、アブラムシ類です。早期発見、早期除去を心掛けましょう。
発芽した後は寒冷紗掛けや防虫ネットを張っておくと害虫の飛来を大幅に防ぐことが出来ます。
ニンジンが掛かる病気は、軟腐病・根腐病です。土壌の排水が悪い時によく発生するので排水の良い土壌で育てましょう。その他に掛かる病気は黒葉枯病があります。黒葉枯病は夏蒔きの発生が多く、15℃以下または35℃以上では発生しません。