ラディッシュの育て方。ラディッシュ(二十日大根)を家庭菜園で上手に栽培してみましょう!ラディッシュはマンションのベランダの植木鉢でも育てられるほど簡単で丈夫な育てやすい野菜です。
ラディッシュ栽培
難易度 ★☆☆☆☆
ラディッシュは和名では二十日大根とも呼ばれるアブラナ科の野菜です。種をまいてから収穫までが短く(20日前後)初心者向けの野菜です。
ラディッシュは元々ヨーロッパで自生していた小型のダイコンで、明治以降になってから日本に渡来しました。病害虫にも強く小さなプランターでも丈夫に育つので家庭菜園では人気となっています。
ラディッシュは真夏と真冬を除いて一年中つくることが出来ます。サラダにしたりお浸しにしたり取れたてフレッシュな状態で食べると格段に美味しいです。
科目 |
アブラナ科 |
連作障害 |
あり(2~3年) |
土壌酸度 |
pH6.0~6.5 |
栽培スペース |
10cm×10cm |
発芽適温 |
20~25℃ |
生育適温 |
15~20℃ |
植え付け時期 |
3月~6月,9月~11月 |
収穫時期 |
植え付けから約1か月 |
ラディッシュで人気の品種は「コメット」や「レッドチャイム」などです。
赤・白・桃・紫の混合色が楽しい「カラフルファイブ」や上部が赤で下部が白の「紅白」。細長い「雪小町」、赤くて丸い「紅娘」、球形で赤い「さくらんぼ」など種類も豊富です。
種まき時期を守れば収穫まで簡単にたどり着くので、どの品種を選んでも失敗は少ないでしょう。
Amazonで人気の「ラディッシュの種」はこちら
楽天市場で人気の「ラディッシュの種」はこちら
ラディッシュを育てるときのプランターサイズは、小型(20㎝~40㎝)以上のものを利用しましょう。
ラディッシュの株は大きくならないので浅型のプランターや植木鉢で十分に育てられます。1つの小型プランターでも、20個以上の収穫が見込めます。
ラディッシュの栽培に適した用土は市販の培養土を利用するとすぐに植え付け出来て便利です。
自分で用土を作る場合は
赤玉土6:バーミキュライト2.5 :砂1.5
これに石灰を用土10ℓ当たり10gと化学肥料を用土10ℓ当たり10g混ぜ合わせて土作りをしましょう。
露地栽培でラディッシュを育てる時は、植え付けの2週間前に各1㎡あたり、苦土石灰を100g・堆肥2㎏・化成肥料100gを施しておきましょう。
植え付けの1週間~10日前に幅30~45㎝の高さ10㎝の畝を作ります。
ラディッシュは多湿を嫌う野菜なので、プランター底に水はけが良くなる赤玉土や発泡スチロールなどを底が見えない程度敷き詰めて排水を良くしておきましょう。
用土の量は根株から植える時はプランターの8分目まで培養土を入れるようにします。
プランター栽培で一番大切な作業は土入れです。一度に全ての土を入れずに空気と水がうまく通るように多層構造を目指しましょう。
プランター全体に水分と空気が行き渡り、野菜が元気に育つ環境を作れるかがポイントです。
作業手順
1.プランターの底に鉢底石(赤玉土大粒)を2~3cmほど敷き詰めます。
2.栽培用土を5cmほど敷き詰め、5本の指を立てて土に穴をあけるように隅々まで土を詰めます。手のひらで押さえつけないように。
3.堆肥と有機肥料、または化成肥料を入れ5cmほど栽培養土を2の手順と同じようにして入れます。
4.プランターの半分まで栽培用土を入れたら、水をたっぷりとかけます。
6.2と3の手順を2回ほど繰り返してプランターの7分目まで栽培用土を入れます。
7.最後に水をたっぷりとかけてプランターの底から水がスムーズに流れ出るかを確認してみましょう。
ラディッシュは直播きする野菜です。条間(列の間隔)を10~15㎝取って、種を1㎝間隔でまきしましょう。
細い棒などを使って深さ約1㎝のまき溝を付け、5㎜~1㎝の間隔で種をまきます。
種をまき終わった後は篩などを使って5~10㎜ほど覆土してやりましょう。ラディッシュは好光性種子(発芽に日光が必要な種)なので覆土を薄くかけるのがコツです。
畑に種をまく時も同様の手順で種まきを行い、種をまいた後は溝を埋めるようにして周辺の用土を薄く被せ、レーキなどで表面を平らに仕上げておきます。
種は水やりをしてから極度に乾燥させてしまうと枯死する原因になります。
乾燥を防ぐために不織布やキッチンペーパーなどをかけて、乾燥を防ぐ方法もおすすめです。
発芽したら早めに取り除くようにしましょう。
ラディッシュは収穫が遅れるとスが入るので、一度に種を全部まかずに、1週間ほど時期をずらしながら種まきすると、適量で長く収穫を楽しめます。
ラディッシュは生育期間が短く株が込み合うと形が悪くなるので早めに行います。間引きは2回ほど行いましょう。
1回目の間引きは発芽が揃った頃に込み合っている部分と葉の生育が悪いもの害虫や病気の被害に遭っているものを中心に、3~4㎝間隔になるように間引きます。
2回目の間引きは本葉が3~4枚になった頃に、4~5㎝間隔になるように間引きましょう。
間引いた後は化成肥料化液体肥料を株間に施し株がグラつくようであれば土寄せを行ってください。
2回目の間引きの際は株元を押さえるようにすると残す株を傷めることがありません。高温期は株が込み合うので少し広めに株間を取ると失敗が少なくなります。
ラディッシュの丈夫な苗の特徴は、胚芽がまっすぐに伸びて茎が短くて太いものです。
苗を間引く時は丈夫な苗を残すことが大きく形の良いものを収穫するコツです。
しっかりと見極めて丈夫な良い苗を選ぶようにしましょう。
ラディッシュは種をまいてから芽が出るまでの間は、種を乾燥させないようにたっぷりと水やりを行いましょう。
芽が出た後は土の表面が乾いた時(表面が白く乾いた時)にたっぷりと与えて下さい。収穫前は少し多めに与えると根が大きくなります。
水やりのし過ぎは病気が発生したり軟弱な株に育ったりします。土壌の水分は多すぎず少なすぎず、水分量は適度に保つことがポイントです。
収穫前に乾燥しすぎると肉質が固くなり、実が肥大する前に与えすぎると肥大が遅れるので注意しましょう。
ラディッシュは栽培期間が短く元肥だけでも十分に育てられますが、追肥は苗の生育状態を見て必要な時に与えるようにします。
前作の野菜がある時は元肥を少なめにして追肥で補うようにして、元肥を入れた時は生育がよければ少なめに追肥を施してましょう。
固形肥料の代わりに、薄めた液肥を水やりを兼ねて与えるのも効果的です。液肥は週に1回程度施してやります。
ラディッシュの実が変形したり、実が割れたり、実がスカスカになったりすることがあります。
形が悪くなる主な原因はいくつかありますが、苗を植える隔が狭い、実が割れたり実にスが入るのは収穫時期が遅い、栽培する時期が間違っているなどです。
これらの状態になると、味は落ちてしまいますが、食べても健康上の問題はありません。
ラディッシュの収穫適期は種をまいてから、春と夏期で20~30日、秋・冬期で30~40日ほどが目安になります。
見た目で収穫適期を判断するには、地面から少し顔のぞかせた部分が2㎝(実の直径が3~5㎝)になった頃に収穫しましょう。
欲張って大きく育てようと収穫を遅らせると実に「ス」が入って味が落ちてしまうので注意しましょう。
ラディッシュは葉も栄養がたっぷり含まれています。根と比較すると10倍のカルシウム、その他に頃店やビタミンB群・ビタミンCなども豊富。汁の具やお漬物などにして美味しく食べましょう。
収穫したら葉と根を早めに切り離してしまうのが収穫時のポイント。葉から水分が抜けてしまって根の食感がパサパサになってしまいます。
保存袋に入れて冷蔵すれば数日は鮮度を保てます。葉は薄く塩ゆですると冷凍庫での保存ができます。
ラディッシュは極寒期を除いて1年中栽培できる野菜ですが、春まき(3月~4月)と秋まき(9月~10月)が最も簡単に育てられる時期です。
日当たりが良ければ部屋の中でも十分に育てられますし、家庭菜園のチャレンジ野菜にはもってこいの野菜といえます。
最近では鉢や用土と種がセットになったアイテムも販売されているのでラディッシュ栽培にぜひチャレンジしてみましょう。
人気の「ラディッシュ栽培セット」はここで探せます
ラディッシュは丈夫な野菜で病気には殆どかかりませんが、菌核病・白さび病・立枯病・軟腐病に稀に掛かることがあります。
ラディッシュが病気にかかる主な原因は高温多湿の環境です。
病気の発生を防ぐために、連作を避ける・正しい土作りと適度な追肥を行う・適度な水やりを行うようにしましょう。
ラディッシュに発生しやすい害虫は、アオムシ・アブラムシ類・カブラハバチなどです。
害虫を見つけたら早期に除去が有効です。育てている畑やプランターの周辺に、被害を受けている野菜があったり雑草が大量に生えていたりすると、害虫が発生しやすくなります。
栽培地周辺の草刈りを定期的に行って、害虫の発生しにくい環境を整えるように心掛けましょう。