スイスチャードの栽培方法(種まきから収穫まで)を野菜栽培士が画像を交えて詳しくご紹介します。
スイスチャードの苗の植え付け方や収穫方法はもちろん、水やりと追肥の方法や病害虫対策まで。
スイスチャードをプランターや露地で上手に栽培しましょう!
スイスチャード栽培
難易度★★☆☆☆
スイスチャードはアカザ科の野菜で、乾燥に強く気温の高い夏場でもよく育つ葉野菜です。
赤黄白のカラフルな葉は料理の彩りにおすすめで、そのカラフルな色彩と葉のボリューム感が観賞用野菜としても人気です。
スイスチャードの栽培適温は15℃~20℃で、高温にも低温にも適応力があり、丈夫で育てやすい野菜です。葉野菜でありながら病害虫に強いので、家庭菜園の初心者にもおすすめです。
スイスチャードの栄養価はカロチン(ビタミンA)・ビタミンB群・VC・VE・カリウム・鉄分・カルシウム・マグネシウム・食物繊維などが豊富に含まれる栄養価の高い野菜。特にカリウムは夏バテや高血圧の予防に良いとされています。
スイスチャードの食味と食感はホウレンソウに似ていて、サラダにしたりソテーにしたりと料理のレシピや使い方もほぼ同じように使えます。
スイスチャード栽培Menu
・スイスチャードの栽培難易度
・栽培カレンダー
・スイスチャード栽培のコツ
・プランター栽培と土作り
・露地栽培の土作りと畝作り
・スイスチャードの育てやすい品種
・スイスチャードの種まき
・スイスチャードの苗の植え方
・スイスチャードの水やり
・スイスチャードの追肥方法
・スイスチャードの収穫
・スイスチャード栽培まとめ
・スイスチャードの害虫対策
・スイスチャードの病害対策
スイスチャード栽培で使うプランターサイズは標準タイプ(60㎝~65㎝)がおすすめです。
1株だけ育てるときは直径24cm以上の植木鉢なら十分に育てられます。
スイスチャードの株間(苗を植える間隔)は15~30cmなので、栽培数や収穫方法に合わせてプランターのサイズを決めるのがポイントです。
スイスチャードをプランターで育てる場合は、市販の培養土を利用すると袋から開けてすぐに植え付けができて便利です。
自分で用土を作る場合は、赤玉土7:腐葉土2:バーミキュライト1、それに石灰を用土10ℓ当たり10~20gと化学肥料を用土10ℓ当たり10~20gを混ぜ合わせたものを利用しましょう。
植え付け前の準備として、市販のプランターにウォータースペースを残して、7分目までくらいまで培養土を入れておきましょう。
用土を入れ過ぎると、土寄せ(株元に土を寄せる)をする時に水やりや降雨の際に、プランターの縁より用土が流れ出てベランダが汚れてしまう原因になります。
露地栽培でスイスチャードを育てる場合は、植え付けの約2週間前に、苦土石灰を100g/m²を施して丁寧に耕しておきます。
スイスチャード栽培に適した土壌酸度(pH)は6.0~6.5です。このときに小石などの障害物があれば取り除いておきます。
植え付けの1週間前までに、堆肥を2kg/m²・化成肥料(15:15:15)を150g/m²を畑に施して、幅40~60㎝以上、高さ10㎝の平畝を作りましょう。
苗を植える条数(列の数)に合わせて幅を調整してください。
苗を植え付ける1週間までには全ての土作りを完了させておきましょう。土作りが終わってすぐに苗を植え付けると石灰のアルカリ分が強く根を傷めてしまう原因になります。
スイスチャードは種からでも簡単に育てられます。多数育てるときは種から、数株を育てるなら苗から育てましょう。
スイスチャードの育てやすい品種には「アイディアル」「ブライトライト」などがあります。どの品種でも良く育ちます。
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スイスチャードの種の表皮には発芽を抑制する物質が含まれるため、湿らせた布に包んで一昼夜おいてから種をまくと発芽が揃いやすくなります。
スイスチャードを種から育てるときは、12cm径のポリポットに深さ1cmで3粒ほど種をまいて、発芽後は子葉が出た時に生育の良い方を残して1本立てにしましょう。本葉が4~5枚になるまではポリポットで育ててから植えつけます。
スイスチャードを露地栽培で種からまくときは、大株取りの場合は株間を30㎝とって1か所あたり4~5粒で点まきし、小株取りの場合はまき溝をつけて筋蒔きします。
種をまいてから発芽するまでは、乾燥させないようにたっぷりと水やりを行いましょう。
スイスチャードは条件にもよりますが、種をまいてから7~10日ほどで発芽します。
スイスチャードをポットまきから育てているときは、芽が出て本葉が2~3枚になった頃に成長の良い苗を1本だけ残して他の苗をすべて間引きます。
スイスチャードを筋まきしたときは、発芽がそろったときが1回目の間引きのタイミングです。育ちの悪い株を手で抜き取るかハサミで根元を切り取って、葉と葉が触れ合わない程度の間隔に間引きましょう。
筋まきした時の2回目以降の間引きは、葉が込み合った頃に何回か行います。最終的に株間が15~20㎝になるように苗を間引きましょう。
間引いた苗はベビーリーフ(間引き菜)として、サラダなどにすると美味しく食べることができます。
スイスチャードの苗はホームセンターで購入できます。スイスチャードの苗は葉の緑色が濃くて茎のしっかりとしたものが良い苗。
スイスチャードの苗を買ってすぐに植え付けたいときは、本葉が4~5枚になったものを選ぶようにしましょう。
葉が小さく葉数が少ない苗は、ポットでしばらく育てて本葉が4~5枚になってから植え付けます。
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スイスチャードの植え付け適期は4月~11月で、本葉が4~5枚になる頃に苗を植え付けましょう。
苗を植え付けるときは、ポットより一回り大きな植穴をあけておいて、根鉢を壊さないようにポットから丁寧に取り出して植穴に入れます。
その後は周辺の土を被せて、株元を手のひらで上から軽く抑えて根を密着させてやります。苗を植えてから根付くまでの約1週間はたっぷりと水やりを行いましょう。
スイスチャードの苗は植付ける間隔が近すぎると、株同士が水や養分を奪い合って株の成長が悪くなるので密植にならないよう注意しましょう。
株間はプランターや小株取りでは15~20㎝、露地栽培や大株取りでは30~40㎝ほど確保して苗を植えます。
スイスチャードは葉が30cmくらいまで伸びるので、収穫するときの株の大きさに合わせて植え付け間隔を決めましょう。
スイスチャードは乾燥に強い野菜なので、水やりは用土の表面が乾燥したタイミングで与えましょう。
水やりの目安ですが、プランター栽培では1週間に1~2回、与える程度でかまいません。
また、露地栽培の水やりは夏場の乾燥期以外は自然の雨で十分ですが、用土の表面の乾燥が目立ったときはたっぷりと与えるようにしましょう。
スイスチャードは発芽するまでは湿度が必要ですが、発芽してからは水やりが多すぎると病気になりやすいので、やや乾燥気味に育てるのがポイントです。
スイスチャードの収穫時期は小株取りするときは草丈が15㎝になった頃です。
外葉を摘み取って収穫する場合は草丈が30㎝になるまで株を育てましょう。
スイスチャードの収穫適期の目安は、種をまいてから60日~70日、苗から植えたときは40日~50日ほどです。
スイスチャードの収穫方法ですが、小株取りは手で抜き取るか株元をハサミやナイフで切り取ります。外葉を摘み取って収穫するときは、外側の葉から順番に切り取って収穫しましょう。
スイスチャードはカラフルな野菜なので、観賞用として栽培するのもおすすめです。
観賞用として育てるときは、収穫が終わった後に追肥を続けて大株まで育てます。
2年目以降の株はトウ立ちして花が咲きますが、花は観賞価値がありません。株を弱らせるので早めに花芽を切り取ってしまいましょう。
スイスチャードは暑さにも寒さにも強く、日当たりのよい水はけのよい土壌でよく育ちます。丈夫で手間のかからない野菜です。
種まきと苗の植え付けは気温が20℃を超えてから。
スイスチャードは種からでも苗からでも簡単に育てられますが、家庭菜園になれない方はホームセンターや園芸店で売られている苗から育てましょう。
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