ロケットの栽培方法(種まきから収穫まで)を野菜栽培士が画像を交えて詳しくご紹介します。
ロケットの苗の植え付け方や収穫方法はもちろん、水やりと追肥の方法や病害虫対策まで。
ロケットをプランターや露地で上手に栽培しましょう!
ロケット栽培Menu
・ロケットの栽培難易度
・栽培カレンダー
・ロケット栽培のコツ
・プランター栽培と土作り
・露地栽培の土作りと畝作り
・ロケットの育てやすい品種
・ロケットの種まき
・ロケットの苗の植え方
・ロケットの水やり
・ロケットの追肥方法
・ロケットの収穫
・ロケット栽培まとめ
・ロケットの害虫対策
・ロケットの病害対策
ロケット栽培
難易度★★☆☆☆
ロケットはアブラナ科の野菜で、胡麻の様な風味と少しピリッとする辛みがあるのが特徴です。サラダの他、肉料理やパスタの彩りに使えるなど、料理のさまざまなシーンで活躍します。
ロケットの別名「ルッコラ」とも呼ばれていますが、イタリア料理の普及とともにメジャーになったため、ロケットという呼び名の方が知名度があります。
真夏と極寒期を除けば、年間を通して栽培ができる丈夫で育てやすい野菜です。
ロケットは春まきと秋まきができますが、秋まきは外葉を摘み取りながら翌年に花が咲く夏前まで長期間に渡って収穫を楽しめます。
春まきは寒さに当たって日照時間が長くなるとトウ立ちするため、株ごと収穫します。栽培が簡単なのは秋まきです。
秋は害虫も少なく、気温も安定していて育てやすい環境なので、家庭菜園に慣れていない方は秋まきが簡単でおすすめです。
ロケットの生長は早く収穫までは、春まきで約30日、秋まきでも40日ほどあれば収穫ができるようになります。栽培管理もほとんど手間がかからない初心者向けの野菜です。
ロケットを栽培するときのプランターサイズは小型タイプ~中型タイプ(60cm以上)のものを、育てたい株数に合わせて利用しましょう。
1株ずつ育てる場合は直径20cmほどの大きさの植木鉢で栽培することができます。
秋まきの栽培では、気温が低い日に室内などの暖かい場所に鉢を移動させるのが楽になるので、小さなプランターや植木鉢を利用するのがおすすめです。
ロケットをプランターで育てる場合は、市販の培養土を利用すると袋から開けてすぐに植え付けができて便利です。
自分で一から用土を配合するときは、赤玉土6:腐葉土3:バーミキュライト1、それに石灰を用土10ℓ当たり10~20gと化学肥料を用土10ℓ当たり10~20gを混ぜ合わせた物を使いましょう。
植え付け前の準備として、市販のプランターにウォータースペースを残して、7分目までくらいまで培養土を入れておきましょう。
用土を入れ過ぎると、土寄せ(株元に土を寄せる)をする時に水やりや降雨の際に、プランターの縁より用土が流れ出てベランダが汚れてしまう原因になります。
露地栽培でロケットを育てる場合は、植え付けの約2週間前に、苦土石灰を100g/m²を施して丁寧に耕しておきます。
シソ栽培に適した土壌酸度(pH)は6.0~6.5です。このときに小石などの障害物があれば取り除いておきます。
植え付けの1週間前までに、堆肥を2kg/m²・化成肥料(15:15:15)を80g/m²を畑に施して、幅45㎝以上、高さ10㎝の平畝を作りましょう。
苗を植える条数(列の数)に合わせて幅を調整してください。
苗を植え付ける1週間までには全ての土作りを完了させておきましょう。土作りが終わってすぐに苗を植え付けると石灰のアルカリ分が強く根を傷めてしまう原因になります。
ロケットはどの品種を選んでも育てやすく収穫までたどり着けます。
人気の品種は、香りの強い「ワイルドロケット」、若菜を食べる「ベビーロケット」、サラダ向きの「ロケットサラダ」、癖の少ない「オデッセイ」などがあります。
好みに合わせて品種を選びましょう。
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ロケットの最初の間引きは発芽が揃う頃です。双葉が開いた頃に1回目の間引きをしましょう。点まきの場合はこのタイミングでは間引きはしません。
形の悪い株や元気のない株、色の薄い葉をした株を中心に間引いて、3~4cm間隔にします。
2回目の間引きは本葉が4~5枚前後になる頃です。この頃には株間が4~5cmになるよう間引きして1本立てにします。点まきの場合もこのタイミングで1本立てにします。
2回目の間引きを行った後は、周辺の土を株元に寄せて株が倒れないように軽く抑えてやりましょう。
ルッコラの追肥ですが、収穫までは間引きが終わったときが与えるタイミングです。
即効性の化成肥料を株間にパラパラとまいて用土を軽く耕したあと、根元に寄せておきましょう。
プランター栽培の場合は、水やりを兼ねて2週間に1度の間隔で薄めの液肥を与えてもかまいません。
1回目の追肥以降は2~3週間に1回のタイミングで与えてやります。
1回あたりに与える追肥の量は、化成肥料5~10gで、株に直接肥料が当たらないよう、株元に撒いて用土と軽く混ぜ合わせて土寄せしてやります。
必要な外葉だけを収穫して育てる時は、収穫するタイミングで薄めた液肥を施しておくと、より長く収穫が楽しめます。
ロケットのは草丈が15㎝以上になった頃から収穫を始められます。草丈が20~25㎝になった頃が葉も柔らかく美味しい収穫適期です。
ロケットの収穫ですが、外葉を必要分だけ摘み取っていくか、株まるごと切り取る2つの方法があります。
秋まきは外葉を摘み取る収穫方法で、春まきはトウ立ちして葉が固くなるの夏前までに株ごと抜き取る収穫方法がおすすめ。
収穫までの期間は、春まきで種まきから約30日、秋まきで約40日、晩秋の頃だと約60日かかります。
収穫までの日数はあくまで目安なので、葉の固さと香りの好みで収穫時期を決めるがベストです。若採りしても美味しいので収穫時期を難しく考える必要はありません。
ロケットは栽培期間が長くなるにつれて茎や葉がどんどん固くなっていきます。
サラダに利用する時は柔らかい葉を収穫して、熱調理をする場合は葉が固くなったものを収穫するとよいでしょう。
ロケットの葉は摘み取ってからみるみる鮮度が落ちていくので、食べる分だけ葉や株を収穫して、湿ったキッチンペーパーなどに包みビニール袋にいれてから冷蔵庫で保存すると日持ちします。
ロケットは秋まきや春の気温の低い時期に種をまくと、春になって気温が高くなるにつれトウ立ちして花が咲きます。
蕾を着けたり花を咲かせてしまったりすると、茎や葉っぱが固くなってサラダには向かなくなってしまいます。
柔らかい葉を長く収穫するには、摘蕾(てきらい)という作業が不可欠です。摘雷とは名前の通り蕾を摘み取ることを言います。
花や蕾ができてしまってもサラダやスープにして食べることができます。捨てずに食べてしまいましょう。
ロケットは真夏と真冬を除いて1年中育てられますが、涼しい時期(秋まき)が初心者には簡単で育てやすいです。
高温と低温には強いですが、多湿には弱いので雨が多くなる梅雨や秋雨の時期は雨除けをしながら育てるようにしましょう。茎葉が弱いので風や強い雨に注意が必要です。
外葉を収穫する時は長期間の収穫を楽しむために、収穫後は追肥(液肥)を忘れずに与えてやりましょう。
ロケットに良く発生する害虫はアオムシ・キスジノミハムシ・セグロカブラハバチ・ダイコンハムシ・アブラムシなどです。
アブラナ科の野菜に発生する害虫が多いのが特徴です。
特にアオムシは放っておくと葉っぱが穴だらけになるので見つけたらすぐに駆除しましょう。害虫を防ぐために防虫ネットのトンネル掛けが有効です。
ロケットが掛かりやすい病気は、菌核病・白さび病・立ち枯れ病・軟腐病などです。
病気のおもな発生原因は、高温多湿と土壌菌であることが多いので、多湿の環境を避けて水はけの良い土壌の改善に努めるようにします。
同じアブラナ科の野菜のあとにロケットを連作すると土壌菌が残っているため病害が発生しやすくなります。
病害を予防するために連作を避けて、プランター栽培の場合は、植え付ける用土の太陽熱による消毒や土壌消毒剤の利用などが病気の予防に有効です。
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